AI研修の見積にある「助成金の申請サポートあり」はどこまでか — 代行できない手続きと自社に残る作業を、秋の発注前に切り分ける4つの確認

この記事の事例は、実際にいただくご相談をもとにした想定ケースです。特定の企業を指すものではありません。

AI研修の見積書には、たいてい「助成金の申請サポートあり」という一文が入っています。この一文を「書類は先方が作ってくれる」と読んでしまうと、10月に研修が始まってから総務が慌てることになります。秋の発注前に、どこまで頼めて、どこからが自社の仕事なのかを切り分けた会社の動きを追います。

同じ一文が、3社で違う意味でした

同じ一文で範囲が3通り

大分市の測量・地質調査会社、従業員48名です。総務課は3名で、助成金の担当は課長1人です。7月上旬、設計・積算部門の24名にOFF-JTで12時間のAI研修を10月から実施する前提で、3社から見積を取りました。3社とも「助成金の申請サポートあり」と書かれていました。

課長が7月中旬にメールで範囲を尋ねたところ、回答は3通りに割れました。A社はカリキュラム案と時間割の提供まで、B社は提携する社会保険労務士の紹介まで(報酬は別途)、C社は記入例の提示と、実施後の受講記録・修了証の発行まででした。同じ文言でも、自社に残る作業量が大きく変わります。見積書の読み方そのものはAI研修の見積書を助成金の目線で読み直す記事に整理しています。

あわせて読みたいAI研修の見積書を助成金の目線で読み直す — 対象経費と対象外を分ける4つの落とし穴と、10月開始に向けた8月の確認5項目

報酬を得て代行できる人は、法律で決まっています

人材開発支援助成金は雇用保険を財源とする助成金です。労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成や提出代行、事務代理を、報酬を得て業として行えるのは社会保険労務士または社会保険労務士法人に限られます(社会保険労務士法)。研修会社が社労士でない限り、「代行」という言葉は成り立ちません。

つまり研修会社に頼めるのは、記載の材料になる書類を出すところまでです。制度の全体像とコース区分は厚生労働省の人材開発支援助成金のページで確かめられます。助成率や上限額、提出期限は年度ごとに変わりますので、最新の支給要領と管轄の労働局・ハローワークで必ず確認してください。

4つの確認を表にして、担当と期日を書き入れました

発注前に確かめる4点

課長は7月下旬、作業を4つに分けて表にしました。

発注前に確かめる点 研修会社に頼める作業 自社に残る作業
申請書の作成と提出の担当 記載の材料になる資料の提供 事業主名での作成と提出
研修会社から届く書類と時期 見積内訳・カリキュラム・修了証の発行 受領日の記録と保管
記録類の様式と作成者 受講記録の様式の提案 出勤簿・賃金台帳との突合
欠席や日程変更が出たときの窓口 振替日程の提示 労働局への連絡と計画変更の手続き

表にすると、自社に残る側が想像より重いと分かりました。特に出勤簿・賃金台帳との突合は、外部が代われない作業です。記録の残し方は受講記録や出勤簿の準備を扱った記事が参考になります。

あわせて読みたいAI研修の助成金は「終わってから」では間に合わない — 秋開始前に決める受講記録・出勤簿・eラーニングログの残し方

口頭の「大丈夫です」を、メールの文面に変えました

口頭の回答を書面に変える

課長は電話で聞いた回答を、そのつどメールで確認し直しました。質問文の下書きには生成AIを使いました。

あなたは助成金の実務に詳しい総務担当です。
下の一文について、研修会社に書面で確認すべき質問を8つ作ってください。
・一文:「助成金の申請サポートあり(人材開発支援助成金)」
・条件: 対象24名 / OFF-JT 12時間 / 10月開始
質問は「はい・いいえ」で答えられる形にし、
誰が・何を・いつまでに行うかが特定できる内容にしてください。
制度の要件そのものは書かず、質問文だけを出してください。

最後の1行を入れているのは、制度の要件をAIに語らせないためです。支給要領の条文をそれらしく作ってしまうことがあります。

残った作業のうち、下書きだけをAIに寄せました

自社に残る作業時間

自社に残る作業は、課長の見積で約22時間でした。このうち文章を書く部分だけをAIに寄せ、約13時間まで下げました。

次の情報から、訓練の目的と各回のねらいを300字で下書きしてください。
・受講者: 設計・積算部門24名(入社3年目〜管理職)
・内容: 見積書のたたき台作成、報告書の要約、社内問い合わせ対応
・到達目標: 月40時間の書類作成を月25時間に下げること
事実の追加や、助成金の要件への言及はしないでください。

出てきた文章は、受講者名簿・出勤簿・時間割と数字が合っているかを人が確認しました。8月に入ってからは、残る手続きを課長が自分で行うか、顧問社労士に事務代理を委託するかを決める段階に進んでいます。手続き面でつまずきやすい場面は不支給が起きる場面をまとめた記事にも整理しています。

えらびの道は、半日の単発研修と標準コース、そして実業務に伴走するコーチングの2軸で提供しています。人材開発支援助成金や自治体の補助金の活用にも対応しています。今回のような場面では、訓練カリキュラムと時間割、受講案内、実施後の受講記録や修了証など、研修を実施する側でしか出せない書類を、申請の様式に合わせて用意します。申請書の作成と提出は事業主または社会保険労務士の役割ですので、その線引きを見積の段階で書面にしてお渡しします。

申請サポートの範囲を切り分けるところから、えらびの道でお手伝いできること

合同会社えらびの道は、大分県の中小企業に向けて生成AIの業務活用研修を行っています。研修だけの会社ではなく、普段はシステムの受託開発と自社サービスの運用をしていて、生成AIはそこで毎日使っている道具のひとつです。机上の知識ではなく、日々の仕事で使い続けている中身をお伝えします。

研修の題材には、貴社が実際に使っている書類をそのまま使います。設計・積算のように部門ごとで書式が違う場合も、その書式に合わせて組み立てますので、汎用的な事例ではなく、翌日から手元の仕事で試せる形になります。カリキュラム案や受講記録の様式など、こちらから出せる書類とその時期も、見積の段階で書面にしてお渡しします。

大分市の人材育成応援事業などを使う場合は、申請書類の作成もお手伝いします。ただし記事で触れたとおり、報酬を得て申請を代行できるのは社会保険労務士に限られますので、こちらでご用意できるのは記載の材料になる資料までです。その線引きも含めて、自社に残る作業を最初にお伝えします。

えらびの道へのご相談は、オンラインで30分、費用はかかりません。ヒアリングに伺うのも研修当日に立つのも代表の喜多本人ですので、そのままお聞かせください。

よくある質問

AI研修の助成金申請は研修会社に代行してもらえますか?

報酬を得て申請書を作成したり提出を代行したりできるのは、社会保険労務士に限られます。研修会社が担えるのはカリキュラムや受講記録といった材料の提供までですので、作成と提出は自社が行うか、社会保険労務士に委託することになります。

「申請サポートあり」と書いてあれば安心ですか?

同じ文言でも、資料の提供だけの会社と、記入例の提示や受講記録の発行まで行う会社があります。誰が何をいつまでに行うのかをメールで確認し、その回答を残しておくと、実施報告の段階で作業が宙に浮きません。

社労士に頼まず自社で申請することはできますか?

事業主が自分で申請することはできます。ただし対象労働者の確認、出勤簿や賃金台帳との突合、期限内の提出を自社で担うことになりますので、担当者の作業時間を見積もったうえで、委託するかどうかを判断してください。

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097-507-3082

不在時は折り返しご連絡します

この記事は、生成AIで下書きを作成し、実務経験にもとづいて内容を確認・編集したうえで公開しています。制度・金額・要件は年度や状況によって変わるため、実際のご判断の前に公式の窓口でご確認ください。

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