AI研修を土曜と終業後に詰め込んだら「賃金助成は出ません」と言われました — 所定労働時間内・時間外・休日で変わる助成金の出方と割増賃金、10月開始の日程を引く前の4点

助成金AI研修労務管理

10月開始で組んだAI研修の日程表を窓口に持って行ったら、賃金助成の欄だけが空になって返ってきた、というご相談が9月に入って増えています。土曜に半日、平日は終業後の19時から2時間ずつ。業務を止めずに10時間を確保するには、この形が一番現実的に見えます。ところが人材開発支援助成金の賃金助成は所定労働時間内に実施した訓練が対象で、所定労働時間外や休日に実施したOff-JTは対象外とされています。同じ日程は、労働基準法の側でも割増賃金として跳ね返ってきます。日程を引く前によく起きる4つの失敗を並べます。

「訓練時間は足りているから大丈夫」と、19時開始の回を並べてしまいます

時間帯別の助成と割増

訓練時間の要件は、所定労働時間外に実施した回も含めて数えられます。時間割の上では成立しますし、経費助成の対象からも外れません。だからこそ「賃金助成だけが落ちている」ことに気づかないまま日程が確定します。賃金助成は受講者数×訓練時間で効きますので、20人が10時間受ければ落ちる幅はそれなりの額になります。

防ぎ方は単純です。時間割を作る前に、就業規則の所定労働時間を1行書き出し、各回を次の区分に振り分けてください。

実施する時間帯 賃金助成の扱い 経費助成の扱い 割増賃金の扱い
所定労働時間内 対象 対象 割増なし
所定労働時間外(法定内) 対象外 対象 割増なし(時間分の賃金は支払い)
法定時間外(1日8時間・週40時間超) 対象外 対象 25%以上の割増
法定休日 対象外 対象 35%以上の割増
深夜(22時〜翌5時) 対象外 対象 25%以上の上乗せ

割増率は厚生労働省「時間外・休日労働と割増賃金」の記載によります。助成の扱いは年度ごとの支給要領で変わることがありますので、最新の支給要領と管轄の労働局窓口で必ず確認してください。どのコースで何が出るかの全体像はAI研修に使える助成金・補助金まとめに整理しています。

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土曜の回を「研修日」と呼んだまま、休日労働の割増から漏れます

土曜の回を組む前の確認

「研修だから労働ではない」という感覚に加えて、法定休日と法定外休日の区別が抜けることが原因です。就業規則で日曜を法定休日と定めている週休2日の会社では、土曜の研修は休日労働ではなく時間外労働として扱われ、割増率も36協定の枠の乗り方も変わります(厚生労働省Q&A「週休2日制ですが、土日の手当に差があります」)。

曜日を決める前に、就業規則のどこに法定休日が書いてあるかを確認してください。上期に時間外の枠を使っている会社は、残枠も同時に見る必要があります。数え方の落とし穴は9月末で年720時間の半分を使い切っていましたに書きました。

あわせて読みたい9月末で年720時間の半分を使い切っていました — 36協定の折り返しを生成AIで点検する中小企業が、勤怠データを渡す前に間違える4つの数え方

「参加は任意です」と案内しながら、出席を取って未受講者に補講を課します

任意が義務になる流れ

賃金を発生させたくないので任意参加という建て付けにする、という流れで起きます。ですが労働時間に当たるかどうかは、就業規則や案内文の書きぶりではなく、使用者の指揮命令下に置かれていたかで客観的に決まります。業務上義務づけられている研修の受講時間は労働時間に当たると整理されています(厚生労働省「『研修・教育訓練』に関する労働時間の考え方」)。出席簿を取り、未受講者に補講を課し、評価に反映しているなら、案内文が「任意」でも実質は義務です。

そもそも助成金の訓練は事業主の指示で受講させるものですので、「任意だから賃金は払わない」という組み方は、助成金の側と労基法の側の両方で成り立ちません。案内文の段階で、業務として受講してもらうこと、時間外に当たる回の賃金の扱いを併記してください。

出勤簿は定時退勤、受講記録は19時〜21時のままです

記録が食い違う3か所

受講記録は総務が、勤怠は各部門が持っているため、系統が分かれたまま研修が終わります。支給申請では出勤簿や賃金台帳を提出しますので、この2つは必ず突き合わされます。時間外の回に残業申請が通っていない、割増が賃金台帳に乗っていない、という矛盾はそこで出ます。

研修が始まる前に、勤怠システムへ「研修」の区分を作り、時間外に及ぶ回は残業申請を通す運用に変えてください。記録の残し方はAI研修の助成金は「終わってから」では間に合わないに詳しく書いています。日程案の仕分けは、生成AIに下ごしらえをさせると早く進みます。

以下の条件で、AI研修の日程案を点検してください。

【就業規則】所定労働時間 9:00-18:00(休憩60分)/法定休日は日曜
【日程案】
・10/4(土) 9:00-12:00
・10/8(水) 19:00-21:00
・10/15(水) 19:00-21:00
・10/22(水) 13:00-17:00

各回について次の3点を表にしてください。
1. 所定労働時間内/所定労働時間外/法定休日/法定外休日 のどれに当たるか
2. 割増賃金が必要か(必要な場合はその区分)
3. 所定労働時間内に移すなら、何時から何時に置けるか

判断が分かれる点は「要確認」と書き、断定しないでください。

案内文も同じ場で下書きしておくと、失敗3と4をまとめて塞げます。

社内向けのAI研修の案内文を下書きしてください。次の3点が読み手に伝わる書き方にしてください。
・受講は業務として行うこと
・時間外に当たる回は残業申請の対象になること
・当日の勤怠入力の手順
就業規則の条番号は「( )」の空欄にし、総務が後から埋める前提にしてください。

えらびの道では、生成AIの研修を半日の単発と標準コースで提供し、実業務に伴走するコーチングと組み合わせています。日程を組む段階から、所定労働時間内に置ける回と置けない回を分けた時間割を作り、訓練計画届に載せる形まで一緒に整えます。人材開発支援助成金や自治体の人材育成補助を使う場合の書類の並べ方にも対応しています。割増賃金の要否や就業規則の解釈そのものは社会保険労務士の領域ですので、貴社の顧問社労士にそのまま渡せる資料をこちらで用意します。

助成金の対象になる日程づくりから、えらびの道でお手伝いできること

合同会社えらびの道は、大分県の中小企業に向けて生成AIの業務活用研修を行っています。研修だけを専門にしている会社ではありません。普段はシステムの受託開発と自社サービスの運用をしていて、生成AIはそこで毎日触っている道具です。ですから研修でお伝えするのも、教科書に載っている使い方ではなく、実務で使って残ったやり方になります。

研修は貴社が実際に使っている書類をそのまま題材にします。この記事で触れた時間割の組み方についても、所定労働時間内に収める前提で回数と1回あたりの時間を一緒に引き直せます。汎用的な事例を眺めて終わりではなく、翌日から手元の業務で使える形にして持ち帰っていただくことを目指しています。

大分市の人材育成応援事業など、補助金を使って実施する場合は申請書類の作成もお手伝いします。訓練計画の時間帯をどう書くか、就業規則の所定労働時間や法定休日の定めとどう突き合わせるかは、日程を確定する前に整理しておいたほうが手戻りがありません。制度の最終的な判断は管轄の窓口になりますので、そこへ出す形に落とし込むところまでをご一緒します。

研修当日に立つのも、事前のヒアリングに伺うのも、えらびの道の代表である喜多です。間に人が入らないぶん、聞いた話がそのまま当日の内容になります。まずはオンラインで30分、費用はかかりませんので、日程表を手元に置いた状態でお話しください。

よくある質問

AI研修を休日に実施すると助成金は使えなくなりますか?

経費助成は使えます。対象外になるのは賃金助成の部分で、所定労働時間外や休日に実施したOff-JTがこれに当たります。訓練時間としては数えられますので、時間の要件は満たせます。扱いは年度ごとの支給要領で変わることがありますので、最新版と窓口で確認してください。

終業後のAI研修に残業代は必要ですか?

受講が業務上義務づけられている研修は労働時間に当たりますので、賃金の支払いが必要です。1日8時間・週40時間を超える部分には25%以上の割増が付きます。「任意参加」と案内していても、出席確認や未受講者への補講があれば、実質は義務と判断されます。

所定労働時間内に研修を置くと業務が止まります。どうすればよいですか?

10時間を一度に空けず、2時間×5回のように分けて所定内に収める組み方があります。どうしても時間外に出る回は、賃金助成をあきらめて経費助成だけで組むという判断もできます。落ちる賃金助成の額と業務を止める負担を試算してから決めてください。

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097-507-3082

不在時は折り返しご連絡します

この記事は、生成AIで下書きを作成し、実務経験にもとづいて内容を確認・編集したうえで公開しています。制度・金額・要件は年度や状況によって変わるため、実際のご判断の前に公式の窓口でご確認ください。

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