「給付金で受講料が戻るAIスクールに通いたい」と社員に言われました — 会社が受講料を出すと本人の教育訓練給付金と人材開発支援助成金はどう分かれるか、年明け開講の申込前に決める4つの線引き

助成金教育訓練給付金AI研修

この記事の事例は、実際にいただくご相談をもとにした想定ケースです。特定の企業を指すものではありません。

9月の面談で、受講料48万4,000円のAIスクールの話が出ました

今回の受講の条件

大分市で測量・設計を手がける従業員52名の建設コンサルタントで、入社7年目の設計担当者から相談がありました。2027年1月16日に開講する6か月のAIスクールに通いたいという内容です。スクールの案内には「専門実践教育訓練の指定講座なので、給付金で受講料が戻ります」と書かれていました。受講料は48万4,000円で、申込の締切は11月20日です。

総務課長は最初、「業務に役立つなら会社で全額出そう」と考えました。ところが、厚生労働省の教育訓練給付制度の案内を読むと、この給付金は雇用保険の被保険者である本人に支給されるもので、本人が負担した経費をもとに計算されることが分かりました。会社が出せば、その分だけ本人の給付金は小さくなります。善意で全額を出すと、本人が受け取れたはずの給付をなくしてしまうおそれがありました。そこで総務課長は、申込の前に4本の線を引くことにしました。

受講料を誰が払うかで、使える制度が入れ替わります

払い方で分かれる2つの制度

教育訓練給付金は本人が申請する制度です。人材開発支援助成金は会社が申請する制度です。同じ受講料を両方の制度で埋めることはできないため、払い方を決めた時点で、どちらを使うかがほぼ決まります。

払い方 本人の教育訓練給付金で基準になる額 人材開発支援助成金の見通し
本人が全額を払う 本人が払った48万4,000円 会社が経費を出さないので対象外になる見通し
会社が全額を払う 本人の負担がないので0円 訓練計画届などの要件を満たせば検討できる見通し
会社が半額を補助する 補助を差し引いた24万2,000円 事業主が経費を負担する前提から外れるおそれがある見通し

半額の補助は、両方の制度から少しずつ受け取れるように見えます。実際には助成金の要件から外れるおそれがあり、本人の給付金も補助した分だけ減ります。給付率・上限額・助成率は講座の区分や年度によって変わるため、金額は最新の支給要領と窓口で確認してください。

総務課長は、窓口で聞くことを整理するために生成AIを使いました。

あなたは中小企業の総務担当者を補助する立場です。
社員がAIスクールを受講するときの受講料の払い方を3つのパターン
(本人が全額/会社が全額/会社が一部を補助)で比べてください。

条件:
- 受講料: 484,000円(税込)、開講: 2027年1月16日、期間: 6か月
- 案内に書かれた講座区分: 専門実践教育訓練(まだ確認していません)
- 会社: 従業員52名、建設コンサルタント

出力:
1. パターンごとに「本人が申請する制度」「会社が申請する制度」「確認が必要な点」を表にする
2. ハローワークで聞く質問と、労働局の助成金窓口で聞く質問を5つずつ分けて出す
3. 金額・給付率・助成率は書かず、「要確認」と書く
4. 断定できない点は推測で埋めず、「窓口で確認」と書く

AIの出力は制度の答えとしては使わず、窓口で聞く質問のリストとして使いました。

業務として行かせるのか、本人の学びとして送り出すのかを決めます

2本目の線は、受講を業務命令にするかどうかです。会社が受講を命じる場合、受講時間は原則として労働時間になり、その時間の賃金も支払う必要があります。人材開発支援助成金は、この形を前提にしています。一方、本人の自己啓発として受講するなら業務時間外に受けることになり、会社は受講を強制できません。

この会社では、本人の自己啓発として本人が受講料を払う形にしました。会社は、受講日の前後に残業を入れないよう配慮します。ただし、課題を業務時間中にやらせたり、成果物の提出を義務にしたりすると、業務との境目があいまいになります。勤務時間の内か外かで助成金の出方がどう変わるかは、所定労働時間内・時間外・休日で変わる助成金の出方で整理しています。

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本人の手続きと会社の手続きは、期限も窓口も違います

本人側の手続きの流れ

3本目の線は、手続きの期限です。専門実践教育訓練と特定一般教育訓練では、原則として受講開始日の1か月前までに、訓練前キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作り、ハローワークで受給資格の確認を済ませる必要があります(ハローワークの教育訓練給付の案内)。1月16日の開講なら12月中旬が期限の目安になり、11月20日の申込締切とも重なります。

そこでこの会社では、本人に10月中にハローワークで支給要件の照会をしてもらいました。雇用保険に加入していた期間が足りるかを先に確かめるためです。講座が本当に指定講座かどうか、指定の期間内かどうかも、本人が厚生労働省の講座検索で確認しました。なお、会社側で助成金を使う場合は、訓練を始める前に訓練計画届を労働局へ出します。申込書に押印する時期にも注意が必要です。この点は契約日の4つの起点にまとめています。

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立替や「辞めたら返す」の約束は、申込前に書面で決めます

申込前に決めるお金の線引き

4本目の線は、お金の流れと退職したときの扱いです。48万4,000円を一度に払うのは本人にとって重いため、会社が立て替える案が出ました。しかし、スクールへの振込を会社名義にすると、誰が負担したのかの判断に影響し、本人の給付金にも響くおそれがあります。そのため、領収書の宛名と振込の名義をどうするかを、申込前にハローワークへ確認しました。

「会社が出すなら、辞めたときには返してもらう」という案も出ました。業務として命じた研修の費用を退職時に返させる取り決めは、労働基準法第16条の賠償予定の禁止に触れるおそれがあります。今回は本人が負担する形にしたので、返還の規定は設けませんでした。ただ、今後会社の負担で進める場合は、社労士か弁護士に確認してから規程にすることを記録に残しました。

最終的にこの会社は、この社員の受講には本人の給付金を使うことにしました。そのうえで、設計部の12名を対象にした社内のAI研修を、別に人材開発支援助成金で組む計画を立てています。社内研修のほうでは、受講記録と出勤簿を日ごとに残す段取りを先に決めました。制度の全体像はAI研修に使える助成金・補助金まとめで確認できます。

えらびの道は、半日の単発講座や標準コースの「研修」と、実際の業務に伴走して定着させる「コーチング」の2つで、生成AIの業務活用を支援しています。今回のように社員個人の受講と会社の研修を切り分けるときは、会社側で組む社内研修のカリキュラム・訓練時間の設計や、受講記録の残し方を一緒に整えます。人材開発支援助成金や自治体の補助金を使う場合の、計画届や実施記録の準備にも対応しています。本人の教育訓練給付金の手続きは本人とハローワークで進めるものなので、当社がお手伝いするのは会社側の段取りに限ります。

社員の学びを社内の研修につなぐところから、えらびの道でお手伝いできること

合同会社えらびの道は、大分県の中小企業に向けて生成AIの業務活用研修を行っています。研修専門の会社ではありません。普段はシステムの受託開発と自社サービスの運用をしていて、生成AIもそこで毎日使っている道具のひとつです。

社員から外部スクールに通いたいと相談されたときは、業務の中で学ぶ場を会社が設けるという選択肢もあります。研修では、貴社が実際に使っている書類をそのまま題材にします。この記事のように、制度の案内を読み比べて受講料の払い方を表にまとめる作業や、ハローワークと労働局の窓口で聞く質問を整理する作業も題材にでき、翌日から使える形で持ち帰っていただけます。

大分市の人材育成応援事業などを使う場合は、申請書類の作成もお手伝いします。事前のヒアリングに伺うのも研修当日に立つのも、代表の喜多です。同じ人間が担当するので、伺ったお話を研修の中身にそのまま反映できます。

受講料の払い方や、業務として行かせるかどうかの線引きで迷っている段階でも構いません。えらびの道へのご相談はオンラインで30分、費用はかかりません。申込の締切を前に、社内で話し合う材料を整理する場としてお使いください。

よくある質問

会社が受講料を払うと教育訓練給付金はもらえませんか?

教育訓練給付金は、本人が負担した受講料をもとに支給される制度です。会社が全額を払うと本人の負担がなくなるため、原則として給付の対象になりません。一部を補助した場合も、補助した分を差し引いた額が基準になります。具体的な扱いは、受講前にハローワークで確認してください。

教育訓練給付金と人材開発支援助成金は同じ講座で両方使えますか?

教育訓練給付金は本人が負担した分を、人材開発支援助成金は会社が負担した訓練経費を対象にする制度なので、同じ受講料を両方で埋めることはできません。どちらを使うかは、受講料を誰が払うかでほぼ決まります。要件は年度によって変わるため、最新の支給要領で確認してください。

教育訓練給付金の手続きはいつまでに必要ですか?

専門実践教育訓練と特定一般教育訓練では、原則として受講開始日の1か月前までに、訓練前キャリアコンサルティングとハローワークでの受給資格の確認を済ませる必要があります。年明けに開講する講座なら12月中旬が目安になるので、申込と並行して10月から本人が準備を始めると間に合います。

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この記事は、生成AIで下書きを作成し、実務経験にもとづいて内容を確認・編集したうえで公開しています。制度・金額・要件は年度や状況によって変わるため、実際のご判断の前に公式の窓口でご確認ください。

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