AIで作ったチラシ画像は商用利用できるか — 秋の販促物で中小企業が見落とす4つの分かれ目

画像生成AI商用利用販促物

秋の販促物は、8月末から9月上旬に入稿が集中します。「デザイン外注に12万円かかっていたのが、AIで30分でできた」——その手応えのあとに来るのが、この質問です。

ChatGPTで作ったチラシ画像を、そのまま印刷して配って大丈夫ですか

商用利用の4つの分かれ目

「ツールが商用利用を許しているか」と「その画像を配って問題が起きないか」は別の話です。多くの画像生成サービスは、生成物の権利をユーザー側に渡すか、商用利用を認めています。ただしそれは、サービスがあなたを訴えないという意味であって、第三者が権利を主張しないことの保証ではありません。

分かれ目は4つあります。

分かれ目 実際に詰まる場面 確認する場所 残しておく記録
ツールの利用規約 無料プラン・学生プランでの商用不可条項 規約の「Commercial Use」「生成物の権利」項 規約ページのPDF保存(取得日入り)
素材の出所 参照画像に他社商品や他人の写真を使った アップロードした元画像の入手経路 元画像のファイルと入手元メモ
生成物の中身 キャラクター・ロゴ・独特な意匠に似た 出力画像を目視+画像検索 検索した日付と結果
実物との差 実際より豪華な料理・存在しない店内 掲載する商品の現物写真 差分の説明メモ

秋の商戦なら、ハロウィンの装飾モチーフが3つ目にあたります。かぼちゃや黒猫の一般的な図柄は問題になりませんが、特定の作品に出てくるキャラクターの造形に寄った出力は、そのまま5,000部刷ると回収の話になります。

無料プランで作った画像は、有料プランなら問題ないのですか

プランで変わるのは1つ目の分かれ目だけです。無料プランに商用利用の制限を置いているサービスは実在しますし、「年間売上が一定額を超える事業者は上位プラン必須」という条項を持つサービスもあります。ここは有料化で解決します。

ただし2つ目から4つ目は、プランを上げても消えません。むしろ有料プランに切り替えたことで「もう確認は済んだ」と社内が思い込むほうが危険です。規約は改定されます。確認した日を記録に残しておかないと、半年後に「あのときは大丈夫だった」を証明できません。

規約の読み込みは、AIに下読みさせると早く済みます。

以下は画像生成サービスの利用規約です。次の5点を、
該当する条文番号を引用しながら表にしてください。
引用が見つからない項目は「規約に記載なし」と書いてください。
推測で埋めないでください。

1. 生成物の権利は誰に帰属するか
2. 商用利用の可否と、プランによる差
3. 事業規模による制限条項の有無
4. 生成物にクレジット表記が必要か
5. 第三者から権利侵害を主張されたときの、
   サービス側の補償の有無と範囲

【規約本文】
(ここに貼り付け)

条文番号を出させるのは、根拠のない要約を防ぐためです。この「引用を強制する」やり方は、契約書レビューで存在しない条文に騙されないための手順と同じ考え方です。

あわせて読みたい生成AIの契約書レビューで「存在しない条文」に騙されない — 中小企業が使える検証3ステップ

商品写真をAIに読み込ませて加工するのは、問題ありませんか

参照画像のチェック

自社で撮った商品写真なら、基本的に自由に使えます。詰まるのは、その写真に自社以外のものが写っているときです。

秋のチラシでよくあるのは、こういう場面です。試食会の写真をAIに読ませて背景をきれいにしたら、写り込んでいたお客様の顔がそのまま残っていた。仕入れた他社商品のパッケージが背景に大きく入っていた。ネットで拾った「秋のイメージ写真」を参照画像に使った。

3つ目が一番多く、そして一番説明しにくい失敗です。誰がどこから持ってきたか分からない画像が、参照素材として社内フォルダに残る。あとから聞かれても答えられません。参照画像は「自社で撮ったもの」「有料素材サイトで買ったもの」の2種類に限り、それ以外は使わないと決めておくと、この分かれ目はほぼ消えます。

AIが作った画像に著作権はありますか。他社に真似されたら止められますか

止められない可能性があります。AIが自動生成しただけの画像は、著作物として保護されにくいという整理が一般的です。人が創作的に関与した部分があれば別ですが、「プロンプトを打っただけ」ではその関与が弱いと見られます。

実務上の意味は単純で、AI生成画像は看板商品のロゴやブランドの中心には使わないということです。真似されて困るものは、権利がはっきりする方法で作る。今年の秋だけ使うチラシの背景やイメージカットなら、そこまで気にしなくてよい。使い分けの線はこの一本です。

実際より豪華に見える料理写真を載せるのは、問題になりますか

誇張を防ぐ生成手順

これが4つ目の分かれ目で、AI以前からある話です。景品表示法の優良誤認は「実際のものより著しく優良と誤認させる表示」を禁じています。AIで作った盛り付けが実物より一段豪華なら、それは撮影テクニックではなく、実在しない商品の広告です。

判断は簡単で、その画像を見て来店したお客様に、現物を出せるか。出せないなら差し替える。存在しない店内、実際にはいない外国人スタッフ、載せていないトッピング——このあたりが引っかかります。「イメージです」と小さく添えれば済む、という話ではありません。

生成のときに、あらかじめ縛っておくほうが早いです。

秋の新商品チラシ用の画像を作ってください。

【必ず守る条件】
- 添付した現物写真から、盛り付け・器・分量を変えない
- 写真にない食材や飾りを足さない
- 人物は写さない
- 既存ブランドのロゴ・キャラクター・商標に似た要素を入れない
- 店舗の内装は描かず、無地または単色の背景にする

【変えてよい部分】
- 光の当たり方、背景色、余白の取り方

印刷所や取引先から「これはAI生成ですか」と聞かれたら、どう答えますか

制作コストと記録の手間

聞かれる件数は確実に増えています。答えられる会社と答えられない会社の差は、記録の有無だけです。上の表の右端——使ったツールとプラン、規約を確認した日、参照画像の出所、誰が最終確認したか——を1枚の台帳にしておけば、その場で答えられます。

これは特別な仕組みではなく、取引先から届くAI利用確認書で問われる内容とほぼ同じです。販促物のためだけに作るのではなく、社内の生成AIガイドラインに「制作物の記録」の一項を足すかたちで運用するのが現実的です。チラシ1枚あたり、記入は3分もかかりません。

えらびの道では、生成AIの業務活用について、半日の単発研修と標準コース、そして実業務に伴走するコーチングの2軸で支援しています。画像生成については、使っているツールの規約を実際に一緒に読み、自社の販促物に合わせたチェック台帳と承認フローを作るところまでを、コーチングの中で扱っています。人材開発支援助成金や自治体の補助金の活用にも対応しています。秋の入稿に間に合わせたい場合は、制作を止めずに確認の型だけ先に作る進め方も可能です。

AIチラシの商用利用チェックまで、えらびの道でお手伝いできること

合同会社えらびの道は、大分県の中小企業に向けて生成AIの業務活用研修を行っています。とはいえ研修専門の会社ではなく、普段はシステムの受託開発と自社サービスの運用が本業です。生成AIは、その現場で毎日使っている道具のひとつなので、机上の知識ではなく実際に手を動かしてきた前提でお話しできます。

研修では、貴社が実際に使っている書類をそのまま題材にします。この記事で扱ったチラシでいえば、これから入稿する秋の販促物や、去年配ったチラシの原稿がそのまま教材になります。利用規約の下読みをAIにさせる手順、参照画像の出所をどう決めておくか、確認した記録をどこに残すか——汎用的な事例ではなく、翌日から社内でそのまま回せる形にしてお渡しします。

研修に補助金を使う場合も、大分市の人材育成応援事業などであれば、申請書類の作成からお手伝いできます。事前のヒアリングに伺うのも当日に研修を行うのも同じ人間(代表の喜多)ですので、聞き取った内容が別の講師に伝わらないまま当日を迎える、ということは起こりません。

自社のチラシが4つの分かれ目のどこに当たるのか、まず整理したいという段階でも構いません。オンラインで30分ほど、費用はかかりませんので、お気軽にご相談ください。

よくある質問

AIで作った画像を会社のロゴに使ってもいいですか

技術的には可能ですが、おすすめしません。AIが自動生成した画像は著作権による保護を受けにくく、他社に似たものを使われても止めにくいためです。またサービスによっては、生成物の商標登録を規約で禁じている場合があります。長く使うロゴやブランドの中核は、権利関係がはっきりする方法で制作してください。

生成AIで作ったチラシに「AI使用」の表示は必要ですか

法律で一律に義務づけられているものではありません。ただし取引先や自治体との契約で、AI生成物の使用時に申告を求められる場合があります。表示するかどうかより、使ったツール・参照画像の出所・確認日を社内の台帳に残しておくことが重要です。聞かれたときに答えられる状態を作っておいてください。

無料の画像生成ツールで作った画像は商用利用できますか

サービスごとに異なります。無料プランでは商用利用を制限している例、事業規模によって上位プランを必須にしている例があり、規約も改定されます。使う前に規約の該当条文を確認し、取得日を入れてPDFで保存しておいてください。プランを上げても、素材の出所や実物との差の問題は別途残ります。

ご相談は、お電話が一番早いです

研修の内容・料金・補助金の使い方まで、その場でお答えします

097-507-3082

不在時は折り返しご連絡します

この記事は、生成AIで下書きを作成し、実務経験にもとづいて内容を確認・編集したうえで公開しています。制度・金額・要件は年度や状況によって変わるため、実際のご判断の前に公式の窓口でご確認ください。

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