AI研修の助成金を顧問社労士に丸投げしたら計画届が止まりました — 9月までに社内で握る4つの情報と、渡す資料の作り方

「助成金は顧問の社労士さんにお願いしてあります」というお返事をいただくことがあります。それ自体は正しい進め方です。ただ、10月開始の研修に向けて8月から準備を始めた会社で、社労士側から「これでは書けません」と差し戻されて止まる、という相談が続いています。

止まる理由は、社労士の力量ではありません。訓練計画届に書く内容のうち、社労士が持っていない情報が4つあるからです。今回は現場で実際に出る質問に順番に答えていきます。

なぜ社労士に頼んだのに計画届が止まるのですか

社労士に頼める作業と社内に残る作業

社労士が代理できるのは、様式に落とし込む作業と労働局への提出です。様式に何を書くかを決めるのは、貴社の判断になります。

顧問契約の範囲は、多くの場合は給与計算・社会保険の得喪・就業規則です。社労士は貴社の賃金台帳と雇用保険の資格取得日は持っていますが、「誰にどんなAI研修を何時間受けさせるのか」は持っていません。ここが空欄のまま様式だけ渡されると、社労士は問い合わせを返すしかありません。この往復が2週間、3週間と伸びていきます。

役割の切り分けは、外部に頼めることと自社に残ることを整理した申請サポートの範囲についての記事と同じ構造です。相手が研修会社か社労士かの違いだけで、社内に残る作業は変わりません。

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社内で握っておく4つの情報とは何ですか

社内で固める4項目と時間の目安

次の4つです。どれも社外の誰も代わりに決められません。

握る情報 社内で決める人 社労士に渡す形
受講者の確定名簿 総務または経営者の場合 氏名・雇用保険被保険者番号・所属を並べた一覧の場合
訓練の中身と時間割 研修の発注担当者の場合 研修会社のカリキュラムと時間数が入った資料の場合
経費の内訳 経理または発注担当者の場合 内訳が費目ごとに分かれた見積書の場合
事業内職業能力開発計画と推進者 経営者の場合 社内で作成・選任した書面の場合

4番目でつまずく会社が多い印象です。中身は添付書類の記事で扱っていますが、これは社労士に「作っておいてください」と言えるものではなく、貴社の人材育成の方針そのものです。

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受講者名簿は、いつの時点のものを渡せばよいですか

計画届を出す時点で確定しているものを渡します。「たぶんこの部署から5人くらい」では書けません。

ここで社労士から必ず確認が入るのが、名簿に載っている人が対象労働者に該当するかです。役員、パート、出向者の扱いは条件で分かれます。社労士は雇用保険の加入状況を確認できるので、名簿さえ渡せば判定はしてもらえます。逆に言えば、渡さないと判定が始まりません。

線引きの考え方は対象労働者の見分け方をまとめた記事にあります。社内で先に目を通しておくと、社労士とのやり取りが1往復で済みます。

なお、受講者が途中で抜けた場合の扱いは計画届の段階では確定できません。変更が生じたときの届け出も含めて、最新の支給要領と管轄の労働局・ハローワークで確認してください。人材開発支援助成金の様式と要領は厚生労働省の人材開発支援助成金のページに掲載されています。

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研修の中身は、見積書を渡せば足りますか

研修会社からもらう資料の中身

足りません。見積書は金額の根拠であって、訓練の中身の証明ではありません。

社労士が必要とするのは、何を何時間教えるかが分かる資料です。「生成AI活用研修 一式 ○○円」という1行だけの見積では、OFF-JTの実訓練時間を積み上げられません。研修会社に依頼して、次の3点が入った資料をもらってください。

  • 科目ごとの時間数(休憩時間を除いた実訓練時間)
  • 各科目の内容
  • 講師の氏名と実務経験、または資格

経費の内訳についても、対象になる費目とならない費目が混在していると按分が必要になります。この見分け方は見積書を助成金の目線で読み直す記事で扱いました。制度全体の見取り図はAI研修に使える助成金・補助金まとめにあります。

社労士に渡す資料は、どうやって整えればよいですか

依頼メモを作る手順

手元の資料をそのまま送るのではなく、1枚のまとめを添えます。この整理は生成AIに下書きさせると早く進みます。

あなたは中小企業の総務担当です。以下の情報を、社会保険労務士に
訓練計画届の作成を依頼するための「依頼メモ」1枚にまとめてください。

【条件】
- 決まっていること/未確定のことを分けて書く
- 未確定の項目には「いつまでに誰が決めるか」を必ず添える
- 社労士が判断できない社内事情(人事異動の予定など)は明記する
- 敬体で書く。1200字以内

【手元の情報】
研修名:(研修会社の提案書に書かれた名称)
実施予定:(日付と時間帯)
受講予定者:(部署と人数)
見積:(金額と内訳の有無)
社内体制:(事業内職業能力開発計画の有無、推進者の選任状況)

出てきた文章はそのまま送らず、必ず目を通してください。生成AIは助成金の要件そのものを正確には答えられません。ここで使うのは「情報を整理する力」だけです。制度の解釈をAIに聞くと危険な理由は税務・労務相談でAIの答えが危なくなる場面にまとめています。

研修が始まってからは、何を残せばよいですか

支給申請の段階で必要になるのは、実施したことの記録です。ここも社労士は代わりに作れません。

出勤簿と受講記録の突き合わせ、eラーニングを併用する場合のログの残し方は、始まる前に決めておかないと後から作れません。研修当日に受講者の署名をもらう運用にするのか、研修会社が発行する受講証明で足りるのかは、事前に社労士へ確認しておくと安全です。

なお金額・助成率・期限は年度ごとに変わります。この記事に書いた手順も、最終的には最新の支給要領と管轄窓口での確認が前提です。


えらびの道では、半日の単発研修と標準コースの「研修」に加えて、実業務に伴走する「コーチング」を提供しています。人材開発支援助成金や自治体の補助金を使う場合は、社労士に渡すカリキュラムと時間割、講師の経歴、費目が分かれた見積書を、申請で使える形でお出しします。受講記録の様式についても、貴社の社労士と直接やり取りしながら決めることが可能です。手続きの代理は社労士の業務ですので、当社は訓練実施者として必要な資料を揃える側を担当します。

社労士に渡す資料を揃えるところまで、えらびの道でお手伝いできること

合同会社えらびの道は、大分県の中小企業に向けて生成AIの業務活用研修を行っています。研修専門の会社ではなく、普段はシステムの受託開発と自社サービスの運用をしていて、生成AIもそこで毎日使う道具のひとつです。机上の知識ではなく、手を動かしてきた範囲でお伝えします。

研修では、貴社が実際に使っている書類をそのまま題材にします。この記事で扱った受講者名簿の整理や、社労士に渡す依頼メールの下書きのように、総務の手元で止まる作業を持ち込んでいただき、どこまでを生成AIに任せてどこから人が確かめるかを線引きします。翌日から同じ手順で使える形で持ち帰っていただきます。

計画届に添える科目ごとの時間数入りのカリキュラムと、費目が分かれた見積書は、訓練を実施する側でお出しします。手続きの代理は社労士の業務ですので、えらびの道は貴社の社労士に渡す材料を揃える側を担当します。大分市の人材育成応援事業などを使う場合は、申請書類の作成もお手伝いします。伺うのも当日に立つのも代表の喜多です。

社内の4項目がまだ固まっていない段階でも構いません。オンラインで30分ほどのご相談を承っており、費用はかかりませんので、今止まっている行をお聞かせください。

よくある質問

AI研修の助成金の申請は、社労士に全部任せられますか

様式の作成と労働局への提出は社労士に依頼できます。ただし受講者名簿、訓練の中身と時間数、経費の内訳、事業内職業能力開発計画の4つは社内で決める必要があります。この4点が揃わないと社労士は書き始められません。

顧問社労士が助成金に詳しくない場合はどうすればよいですか

助成金を扱っていない社労士もいます。その場合は早めに確認し、別途依頼するか自社で申請するかを決めてください。自社申請も可能ですので、管轄の労働局・ハローワークの窓口で様式と手順を相談することをおすすめします。

10月開始の研修に、今から間に合いますか

訓練計画届には提出期限があり、開始日から逆算して余裕を持つ必要があります。社労士とのやり取りに2〜3週間かかることを見込むと、8月中に社内の4項目を固めておきたいところです。期限は最新の支給要領と管轄窓口でご確認ください。

ご相談は、お電話が一番早いです

研修の内容・料金・補助金の使い方まで、その場でお答えします

097-507-3082

不在時は折り返しご連絡します

この記事は、生成AIで下書きを作成し、実務経験にもとづいて内容を確認・編集したうえで公開しています。制度・金額・要件は年度や状況によって変わるため、実際のご判断の前に公式の窓口でご確認ください。

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